友永詔三(造形・木彫)
吉本忠則(扇子・花扇画)二人展
“木”と“和紙”が奏でる至純のハーモニー
友永詔三(造形・木彫)
吉本忠則(扇子・花扇画)二人展
“木”と“和紙”が奏でる至純のハーモニー
2025年6月18日(水)~24日(火)
11:00~19:00 ※初日は13時から。最終日は16時まで。
新宿の初夏、才能あふれる芸術家BIG2による二人展が開催されます!
なんと作家全日程在廊!入場無料です。
※本展では、友永氏によるプリンプリン物語の人形の展示はございません。造形・木彫・版画を中心とし、作品が展示販売されます。
友永詔三(ともなが あきみつ) 造型作家。昭和54年から57年までNHK総合テレビで放送された人形劇『プリンプリン物語』の人形美術を担当。2002年、川越祭に於いて、仙波町の山車人形仙波二郎安家の人形を制作。
友永氏は昭和19年、高知県窪川町の山間で生まれた。戦後の何もない時代、家庭では父が自ら手作りの遊具(木で作った刀やバットなど)を用意してくれた。その中で、父の道具づくりを見たことが造形への興味の芽生えに繋がる。子供時代は、四万十川が遊び場であり、魚を捕ってその場で焼いて食べたり、自然豊かな景色に囲まれて暮らした。これらの体験は彼の感性や作品のイメージ源となっている。神社の近くで手に入れた白い粘土で力士や相撲人形を作り、周囲から高評価を得る。中学生になると、家族の協力を得た大きな人形を制作するなど、立体造形に夢中になった。
22歳でオーストラリアの人形劇関連のコンテストに入選し、現地で活躍する演出家たちとの出会いから、枠にとらわれず自由な発想での作品制作に触発され、本格的な人形作りが始まる。オーストラリア滞在中の体験から、室内外の照明の違いに気づき、自身の「木とあかりのオブジェ」にその思想を反映。また、NHKの人形劇『プリンプリン物語』では、500体近くのキャラクター人形を手がけ、個性豊かな衣装づくりにも取り組んだ。地元での劇団や人形浄瑠璃などの文化に触れた経験が、後の舞台美術・演出の仕事への関心を育み、現在もその影響を感じながら活動している。特に女性の成長過程に秘められた一瞬の美しさに魅了され、少女のか細さと危うさをテーマにした作品を制作。また、モニュメントや大判版画など、スケールの大きな作品制作に意欲を燃やしている。
主に木を素材として使用するのは、木が呼吸して枯れ、やがて土へ還るという自然の循環を感じ、地球環境と共存する作家としての責任を意識している。
吉本忠則(よしもと ただのり) 美術雑誌編集者を経て、アートコーディネーター、扇子作家、小説家に。05年から毎年、日本橋三越本店で「扇子・花扇画展」開催。10年、大人の純愛を描いた小説『花影』(ポプラ社刊)を発表。14年、日本橋三越本店で個展10周年記念展、同年、シンガポール・マンダリンギャラリーで海外初個展。15年、宮島の老舗旅館『岩惣』で特別展。18年、輪島市の正覚寺にて講演&展示会、同年シンガポールで「ミニアチュール花扇画」展。「三越 秋の逸品会」(ホテルニューオータニ)に出品。21年、詩文画集「Haute couture de 和~吉本忠則の世界」(発行・オフィス玄)を出版。美術から文学に至るまで、幅広い分野で活躍中。現在、島根・足立美術館理事。
吉本氏の奥深い作品世界と、芸術観が垣間見えるユニークなブログはこちら。
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